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2019年

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【病院調査】 精神病棟入院基本料2年間で38病院7,503床減少

2019年11月26日

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精神病棟入院基本料2 年間で38 病院7,503 床減少
地域移行・地域生活支援にかかわる施設基準の届出は増加
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 株式会社日本アルトマーク(以下、日本アルトマーク、東京都港区・代表取締役社長 梅田友彦)は、精神科医療について、2019 年6 月時点の状況を調査いたしました。

 長らく入院治療を中心としてきた我が国の精神科医療は、2004 年9 月に「精神保健医療福祉の改革ビジョン」において「入院医療中心から地域生活中心へ」という方針が示され、地域移行が進められることになりました。さまざまな施策が行われた結果、精神科病床数や平均在院日数は減少傾向となりましたが、退院後6 ヶ月時点の再入院率が30%であるなど、まだまだ課題が多くあります※1。
 2017 年2 月に公表された「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」の報告書において「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を目指すことが示され、2018 年度診療報酬改定においては地域移行や地域生活支援の充実を含む質の高い精神医療が評価されるなど、精神障害者が地域で暮らせる仕組みづくりが始まりました。
 今回は、「精神病棟入院基本料」の届出状況から現在の精神科病院数・病床数を、「精神科地域移行実施加算」「地域移行機能強化病棟入院料」「精神科在宅患者支援管理料」の届出状況から地域移行および地域生活支援の現状を調査し、まとめました。

※1 2018 年12 月18 日開催「第1回精神保健福祉士の養成の在り方等に関する検討会」
資料2「最近の精神保健医療福祉施策の動向について」

◇精神15 対1 が最も多く1,034 病院128,681 床

  2019 年6 月時点で精神病棟入院基本料(特定機能病院を除く)を届出ていた施設は、1,201 病院142,011 床であった。2 年前の2017 年6 月時点と比較すると、38 病院7,503 床減少した。(図1、図2、表1)
 入院基本料別の届出状況は、精神15 対1 が突出して多く1,034 病院128,681 床であるが、2017 年6 月から2019 年9 月までの間に39 病院6,498 床減少した。(表1)


精神10 対1 精神13 対1 精神15 対1 精神18 対1 精神20 対1 精神特別

表1 精神病棟入院基本料 届出病院数および病床数



◇精神科地域移行実施加算 届出は精神病床をもつ病院の22.0%

 精神科地域移行実施加算は、2004 年9 月に策定された「精神保健医療福祉の改革ビジョン」の方針にそって2008 年度診療報酬改定で新設された。地域移行を推進する部門を設置して、5 年以上の長期入院患者に対して計画的に地域移行を進めた実績等を評価するものである。
 2019 年6 月時点の届出病院数は359 病院であり、全国の精神病床をもつ1,635 病院の22.0%であった。2017 年6 月から2019 年6 月までの間に14 病院増加した。(表2、図3)

表2 病院種別の精神科地域移行実施加算 届出病院数(2019 年6 月時点)




 精神病院 一般病院

 また、2019 年6 月時点で届出があった359 病院のうち、2017 年6 月から2019 年6 月時点まで連続して届出ていた病院は277 病院あり、77.2%が継続した取組を行っていることがわかった。


◇地域移行機能強化病棟入院料 全国で39 病院2,160 床

 地域移行機能強化病棟入院料は、長期入院患者の地域移行をより一層進めること、精神病床数を適正化することなどを目的に2016 年度診療報酬改定で新設された。2019 年6 月時点で39 病院2,160 床の届出があり、2 年前の2017 年6 月と比較して4 病院131 床増加した。(図4、図5)
 2019 年6 月時点の届出状況を病床規模別に見ると、300~399 床が最も多く12 病院、次いで200~299 床の10 病院であった。(表2)


精神病院 一般病院

表3 病床規模別の地域移行機能強化病棟入院料 届出病院数(2019 年6 月時点)


 また、経営体別の内訳は、医療法人が33 病院、個人が2 病院、その他の法人が4 病院であり、国立や公的病院からの届出はなかった。
地域移行機能強化病棟入院料は2020 年3 月31 日までに限り届出が可能とされている特定入院料であり、その期限が迫っている。2020 年度診療報酬改定に向けてどのような議論となるのか注目したい。


◇2018 年度改定で新設の精神科在宅患者支援管理料 届出増加率50.3%

 地域移行の推進にともない増加する在宅患者については、継続的な訪問支援を実施する施設を評価する精神科在宅患者支援管理料が2018 年度診療報酬改定で新設された。
 2019 年6 月時点の届出施設数は215 施設であった。143 施設から届出があった新設直後の2018 年6 月時点と比較すると72 施設増え、50.3%の増加率であった。(図6)
 届出数の増加率から「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築に向けて医療連携が進み、地域における精神科医療がより身近になってきている様子がうかがえる。


一般診療所精神病院 一般病院

[図1、図2、図3、図4、図5、図6、表1、表2、表3]
出典 : ㈱日本アルトマーク [MDBα]




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